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LINEミニアプリ、ゲームで売上167倍——店舗ツールからプラットフォームへ

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月間2050万人が使うサービスに

LINEを開いたまま、別のアプリをダウンロードせずに使える小さなサービスがある。
スターバックスのカードを発行したり、ゴンチャで注文を済ませたり——気づかないまま使っている人も少なくない。これが「LINEミニアプリ」だ。

2026年4月13日、LINEヤフーは公式プレスリリースでこの仕組みの現在地を公表した。
月間利用者数は2025年12月末時点で約2,050万人。LINEを使っている人が日本に約9,900万人いるとすると、およそ5人に1人が触っている計算になる。

サービスの数は3万件を超えた。

ここまでの成長を引っ張ってきたのは、スターバックスの会員カードやゴンチャのモバイルオーダーのような、店舗の「便利ツール」としての使い方だ。
ダウンロードの手間がいらないぶん、普段ネイティブアプリを入れない層にも届いた。

だが今、この仕組みの中で、店舗とは全く関係のない変化が起きている。

ゲームで売上167倍が起きている

「もふもふ大脱走」の衝撃

ゲーム会社の株式会社POCKET RDは、パズルゲーム「もふもふ大脱走」を2つのルートで同時に出している。
スマートフォンのアプリストアからダウンロードする版と、LINEミニアプリ版だ。

同じゲームを、同じ会社が、2つの場所で展開した。その結果がこれだ。
LINEミニアプリ版は、ダウンロード版と比べてユーザー数が1500倍、売上が167倍になった。

LINEヤフーの発表に計測期間や比較対象の詳細は明示されていない。あくまでPOCKET RD1社の事例であり、全てのゲームで同じ結果が出るとは言い切れない。ただ、それを差し引いても、2ケタや3ケタ単位の差は、構造的な違いを示唆している。

インストール不要が生む圧倒的な差

理由は、拍子抜けするほどシンプルだ。
LINEミニアプリ版は、ダウンロードがいらない。LINEを開いてタップすれば、その場で遊び始められる。

ゲームをダウンロードするという行為には、小さな「壁」がある。
容量が気になる、面倒くさい、あとでいい——その一瞬の気持ちで、ユーザーは離れていく。
LINEの中で完結するなら、その壁がない。試してみる人の数が、ケタ違いに変わる。

試す人が増えれば、課金する人も増える。
LINE公式アカウントやオープンチャットとの連携で、わずか1カ月で新規ユーザーが3万人以上増えた。
収益の構成は課金が約8割、動画広告が約2割。アプリストアを通さず、LINEの中だけでゲームのビジネスが成立している。

タブ刷新と課金開放が火をつけた

この急成長を支えたのは、POCKET RDの特別な事情ではない。
LINEヤフーが2026年に入って加えた、2つのプラットフォーム側の変化だ。

「ミニアプリタブ」への衣替え

2026年2月、LINEアプリの画面下に並ぶタブが変わった。
「ウォレット」という名前だった場所が、「ミニアプリ」タブへと刷新された。

見た目の変更だけではない。
よく使うミニアプリや直近の利用履歴がトップに表示されるようになり、存在に気づきやすくなった。
以前は「そういうものがある」と知っている人しか辿り着けなかった。それが、タブを一度開くだけで目に入る場所に変わった。

課金機能を誰でも使えるように

2026年4月13日、ゲーム・動画・漫画などのデジタルコンテンツに対して、LINEの中で直接代金を払える仕組みが、全ての事業者に開放された。
これまでは一部の企業だけが先行して使えた仕組みだ。

使う側には、手間がかからない。
スマートフォンにすでに登録されているカード情報をそのまま使えるため、支払いのためにLINEの外へ出る必要がない。
「面倒だから後で」となる前に、そのまま完結する。

ゲームや漫画をアプリストアで売ると、収益の15〜30%がAppleやGoogleへの手数料として差し引かれる仕組みになっている。
LINEミニアプリはその外側の経路だ。LINEヤフーの手数料率はまだ公表されていないが、収益の出口が増えたことは、ゲームや漫画を作る事業者にとって選択肢の拡大を意味する。

POCKET RDが先行して示した167倍という数字は、4月から誰もが試せる舞台の上にある。

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