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資生堂・オイシックス登壇、LINEミニアプリ活用の大型ECカンファレンス7月開催

化粧品メーカー、食品宅配サービス、ゴルフ用品——業種がまったく異なる大手3社が、7月に同じ場に立つ。
「LINEを使って直接モノを売る」という同じ結論にたどり着いた企業が、その戦略の中身をはじめて公開する。

目次

7月6日、150社限定で開催

開催を発表したのは、LINEと連携したネット通販支援ツール「Atouch(エータッチ)」を運営するIRISデータラボ株式会社だ。
同社はLINEヤフーから正式認定を受けたEC(ネット通販)支援の専門会社で、LINEを活用した販売支援に特化している。

カンファレンスの正式名称は「Atouch Commerce Conference 2026」。
2026年7月6日(月)、東京・赤坂にあるLINEヤフー株式会社のオフィスを会場に開催される。
参加費は無料だが、受け入れ枠は150社限定の完全予約制だ。

登壇するのは、資生堂ジャパン、オイシックス・ラ・大地、GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)の3社。
各社のマーケティング担当責任者が、LINEを活用した販売戦略の実績を語る。

カンファレンスのテーマは「LINEのトーク画面の中だけで、相談から注文・決済まで完結させる購買体験」だ。
スマートフォンのLINEアプリを閉じることなく、商品を選び、支払いまで済ませられる仕組みを指す。

また、2026年5月にリリースされた新サービス「Atouchストア」の全容も、このカンファレンスで初公開される予定だ。

なぜ今、大手3社がLINEに活路を見出しているのか。
その背景には、ECビジネスが共通して抱えるある壁がある。

大手はLINEで何をしているのか

国内のネット通販市場は2024年度に26.1兆円(前年比5.1%増)に達した(経済産業省調べ)。
数字だけ見れば好調だが、現場の体感は違う。

広告費が上がり続けている。
GoogleやMetaへの広告単価は年々上昇し、Amazonや楽天といったECモール(ネット通販のプラットフォーム)への手数料も重くなった。
売上が増えても、広告費と手数料を引いた後の利益が薄い——それが多くのEC事業者の現実だ。

そこで大手が目をつけたのがLINEだ。
企業がLINE公式アカウントを持てば、友だち登録したユーザーに広告費ゼロで直接メッセージを送れる。

ただし問題がある。
一般的なLINE公式アカウントのメッセージは、40〜60%がブロック(受信拒否)される。
ところが、一度でも商品を購入したユーザーに絞ると、ブロック率は約4%まで下がる(LINEヤフー for Business・IRISデータラボ調査)。
一度買った人はLINEを切らない——このデータが、大手の動きを後押しする根拠だ。

「新しい客を広告で集める」から「すでにつながっている客に長く買い続けてもらう」へ。
戦略の軸がそこに移った。では大手3社は、具体的に何をしているのか。

資生堂、顧客接点を再設計

資生堂ジャパンが取り組んでいるのは、デジタル上での美容部員による接客と実際の購買をLINE上でつなげることだ。
同社デジタル部門の小椋一平氏がカンファレンスに登壇し、その実態を語る予定だ。

百貨店の化粧品売り場では、美容部員が肌の状態を見ながら商品を提案する。
その接客体験をLINE上で再現し、そのまま購入につなげる——それが「顧客接点の再設計」の意味だ。
広告で不特定多数に届けるのではなく、すでにブランドを知っている顧客に担当者から直接アプローチする。
広告費高騰の時代に、大手化粧品メーカーが選んだ答えがこれだ。

オイシックス・GDOが見ているもの

食品宅配のオイシックス・ラ・大地と、ゴルフ用品・ゴルフ場予約サービスのGDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)も同じ壇上に立つ。

2社に共通するのは、リピーターが収益の柱であることだ。
オイシックス・ラ・大地の食品宅配は、週次・月次で定期購入する顧客が事業の根幹を支える。
GDOも、ゴルフ用品の購買やゴルフ場の予約を繰り返す常連客なくして成立しない。
こうしたビジネス構造では、広告で新客を獲得し続けるコストより、既存顧客にLINEで直接届けるコストが圧倒的に低い。
「すでにつながっている客にだけ届く」という特性が、リピート依存型のビジネスほど効く。

化粧品・食品・ゴルフ。広告費の高騰という共通の壁が、3社を同じ方向に向かわせた。
「新しい客を広告で集める」から「一度買った客にLINEで直接届ける」への転換——その具体的な戦略と数字が、7月6日のカンファレンスで初めて公開される。

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