LINEミニアプリの最新情報をお届け — 開発・運用ならLナビ

LINE、VOOM廃止でミニアプリに全振り 4月の課金開放で「アプリ経済圏」始動

毎日使っているLINEが、知らないうちに別のアプリになっていた。
2025年の秋から2026年の春にかけて、LINEは画面下のメニューを3回にわたって静かに作り替えた。
気づいた人はほとんどいない。だが、その変化には一本の筋が通っている。

目次

半年でLINEアプリが別物になった

スマホアプリの画面下に並ぶタブ(メニューボタン)は、そのアプリが「何をするためのもの」かを正直に示す場所だ。
LINEのタブは、2025年9月から2026年3月の半年で、3回変わった。

VOOMが消え、ショッピングが来た

2025年9月、LINEの画面下から「LINE VOOM(ブーム)」のタブが消えた。
LINE VOOMとは、短い動画やつぶやきを投稿・閲覧できるSNS機能で、TikTokやXに近いイメージだ。

その場所に来たのが「ショッピング」タブだった。
LINEの中で商品を見て買い物ができるエリアへの入口が、最も目立つ位置に移動した。
国内1億人が使うアプリが、「見て楽しむ場所」の入口を外し、「買い物をする場所」の入口を前に出した瞬間だった。

ウォレットがミニアプリに変わった

続く2026年2月、「ウォレット」タブが「ミニアプリ」タブに変わった。
ウォレットはLINE Pay(電子決済サービス)やポイント確認のエリアだったが、そのLINE Pay自体が2025年4月30日にサービスを終了している。
決済機能の受け皿を失ったウォレットタブは、役割を大きく変えるほかなかった。
そこがLINEミニアプリ——LINEの中で動く小さなアプリ群——の玄関口として全面刷新された。

LINEヤフーの発表によると、このタブの月間利用者数は約4,700万人。
日本人の3人に1人以上が毎月開いていた場所が、まるごと「ミニアプリの棚」になった。

ホーム画面も2層に整理された

同年3月、LINEを開いたときに最初に目に入るホーム画面も作り替えられた。
それまで混在していたコンテンツが、役割ごとに2段に分けられた。
上段には友だちからのメッセージや通知、下段にはニュースや動画——という切り分けだ。

「友だちとやりとりする場所」と「コンテンツを見る場所」が、画面の上と下に整理された。
ホームを整頓することで、ミニアプリの入口が独立したタブとして際立つ設計が完成した。

3つの変更を貫く一本の方針

この3つの変更は、バラバラに起きたのではない。
「LINEの中心にミニアプリを置く」——LINEヤフーが半年かけて進めてきた、一本の方針から来ている。

LINEが動画を捨てた先にあるもの

VOOMはなくなったわけではない。
ホームタブの中に残ってはいる。ただ、主役の座から降ろされた。

それだけではない。VOOMに付随していた機能——ハッシュタグ検索、カメラ撮影機能、テーマ機能——は2025年から2026年にかけて順次提供終了した。
企業がVOOMに投稿することで得ていた自然な流入経路も、実質的に消えた。

1億人を超えた頃、LINEはすでにその答えを出しはじめていた。
2025年12月末、LINEの国内月間ユーザー数が1億人を超えた。
ここまで普及したアプリに残された選択肢は、大きく2つある。

1つは、TikTokやInstagramリールのような動画プラットフォームとして時間を奪い合う道。
もう1つは、決済・買い物・予約といった「生活の必需品」として深く入り込む道。

LINEは後者を選んだ。

その判断と呼応するように、PayPayとのアカウント連携も同時期に進んでいる。
LINEのアカウントとPayPayのアカウントをひも付けることで、PayPayの残高や登録済みのクレジットカードをLINEミニアプリ内の支払いにそのまま使えるようになった。
国内で広く使われている決済手段と直接つながったことで、LINEのミニアプリは「使えるお金がある場所」として一段実用的になった。

動画で「面白い」を競うのではなく、1億人の日常の中に「ないと困る」として居座る——。
その戦略の受け皿として整備されたのが、ミニアプリの仕組みだ。

ミニアプリで何ができるようになったか

ミニアプリとは、LINEのアプリの中で動く、小さなアプリのことだ。
新しくアプリをダウンロードする必要はない。LINEを開いたまま、飲食店の予約も、会員証の提示も、ゲームも使える。

LINEヤフーの発表によると、2026年2月時点で累計3万件超のサービスが稼働しており、同時点の月間利用者数は2,480万人——国内LINEユーザーのおよそ6人に1人——に達している。

使ったアプリが残る

一度使ったミニアプリは、LINEの中に履歴として残る。
スマホにアプリをインストールするのと似ているが、インストール不要のまま「使った記録」だけが残る。次に使いたいときは、また探し直す必要がない。

2026年2月のタブ刷新で、この動線がより整えられた。
以前はウォレットの中に埋もれていたミニアプリへの入口が、独立したタブとして前に出た。
カテゴリ別のおすすめ、お気に入り登録、利用履歴——この3つが並ぶ設計になり、一度使えばまた来やすい構造になった。

支払いまでLINEの中で完結

2026年4月13日、ゲームや有料コンテンツをミニアプリの中で直接購入できる機能が、すべての事業者に開放された。
それまでは課金しようとするとiOSやAndroidの外部の決済画面に飛ばされる仕組みだった。LINEを開いたまま、最後まで完結できるようになった。

スターバックスのデジタルカード発行数は、LINEとの連携で累計440万枚を突破している。
すでに大手が本格活用しているこの場所に、4月からゲームや有料コンテンツの「その場での購入」が加わった。

先行導入したゲーム会社のPOCKET RD(ポケットアールディー)は、導入後にユーザー数が1,500倍、売上が167倍になったと報告している。
外部の決済画面に飛ばされるひと手間がなくなることが、使い続けてもらえるかどうかに直結することを示す数字だ。

予約から支払いまで、LINEの中で完結

予約・会員証・ゲーム・支払いが、アプリを移動せずLINEの中で完結する。
この半年の改修で整ったのは、その一本道だ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次