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Appleの手数料引き下げ、LINEミニアプリ事業者にも恩恵 30%→20%へ

10月から、LINEでデジタルコンテンツを売る事業者の取り分が増える。
LINEヤフーは5月13日の事業説明会で、LINEミニアプリ内のデジタルコンテンツ課金に適用される手数料を2026年10月以降に30%から20%へ引き下げる方針を発表した。

LINEミニアプリとは、LINEアプリを開くだけで使える小さなサービスのこと。
別途アプリをダウンロードする必要がなく、LINEを持っていればすぐ使い始められる。

目次

決済手数料30%→20%へ、10月から

100円の売上があったとき、これまで事業者の手元に残るのは70円だった。
10月以降はそれが80円になる計算だ。
差は10円——割合でいえば10ポイントの改善になる。

対象は漫画・ゲームなどのデジタル課金

この変化が適用されるのは、デジタルコンテンツの課金に限られる。
漫画の購読、ゲームのアイテム購入、動画の視聴料などが該当する。
物を売ったり、実店舗での支払いに使ったりする決済は対象外だ。

手数料の内訳:AppleとLINEヤフーで20%

新しい手数料20%がどこに流れるかを整理する。

手数料率
Apple(iPhoneアプリ内課金)15%
LINEヤフー約5%
合計20%

従来の30%は、ほぼすべてAppleが受け取っていた分だった。
LINEヤフーへの上乗せがあったわけではなく、Appleの取り分が丸ごと30%だったのだ。
その30%が法律の変化で15%に下がり、全体の手数料が10ポイント減った——というのが今回の構図だ。

なぜAppleは手数料を下げたのか

Appleが自ら進んで手数料を下げたわけではない。
法律に強制された結果だ。

2025年12月、日本で「スマホ新法」が全面施行された。
この法律は、AppleやGoogleが自社の決済システムをアプリ事業者に強制することを禁じている。
つまり「うちの決済を使わないと、アプリを公開させない」という商慣行を違法とした。

違反した場合の罰則は重い。
日本国内での売上高の20%が課徴金として徴収される仕組みだ。
Appleほどの規模の企業でも、無視できる水準ではない。

Appleはこの法律を受け、iPhoneアプリ内での外部決済に対して15%の手数料を適用する方針を打ち出した。
Googleも外部決済の手数料を最大20%に設定しており、AppleだけでなくAndroid側も同じ方向に動いている。
スマホの課金ルール自体が日本で変わった——LINEヤフーが発表した手数料20%という数字は、その結果だ。
「善意」でも「戦略転換」でもなく、法律が動かした数字である。

LINEが「アプリストア」になる日

法律がAppleを動かした。その恩恵を、LINEヤフーはすでに次の手につなげようとしている。

2026年4月、LINEヤフーはデジタルコンテンツの課金機能を全事業者に本格開放した。
同年2月にはアプリ画面下部の「ウォレットタブ」を「ミニアプリタブ」に刷新し、ミニアプリをより目立つ場所に置いた。
手数料の引き下げ、課金機能の開放、タブの刷新——三つの動きが重なることで、LINEが「アプリをダウンロードしなくても使えるアプリストア」になろうとする絵が浮かび上がる。

すでにその場所で実績を積んでいる企業がある。
スターバックスはLINEミニアプリ上でデジタルカードの発行や残高チャージができる仕組みを作り、ミニアプリ経由の発行枚数が440万枚を突破した(2025年12月時点)。
アプリのダウンロードが不要なぶん、普段LINEを使っているだけの人にも自然にカードが届く——それがミニアプリという仕組みの強みだ。

大企業がすでに実績を出したこの場所に、手数料が下がることで漫画やゲームといったエンタメ系の小規模事業者も参入しやすくなる。
ただし、今回LINEヤフーが発表したのは「2026年10月以降に引き下げる方針」であり、適用時期や最終的な料率の詳細は今後の正式発表で確定する。

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